大谷 有花 ・ 私のお気に入り

<お気に入り Vol. 05>


大切なもの


− Dec. 26, 2003 −

毎年、この時期は、一年があっという間だと実感する時期でもありますね。今年はイラク戦争に始まり、自衛隊派遣の問題や幼児虐待など、日々飛び込むニュースは、いいものとはいえませんでした。毎日ニュース番組を見るのが楽しみな私も考えさせられる問題が多すぎた一年でした。

少し前になりますが、NHKで深夜に放送しているアーカイブスという番組を見ていました。この番組は、過去のドキュメンタリー番組や著名人へのインタビューや対談などの貴重な映像を振り返るものですが、その時は、「横山大観へのインタビュー」を放映していました。横山大観といえば、日本美術史上の人物で、なにか近づきがたい印象ですが、実際にしゃべっている様子は、とても人間味があり、その人柄に親近感を覚えました。そのインタビューの中で、横山大観が話した言葉。「大切なことは、よき芸術家であるまえに、よき人間であることなんだな。」この言葉は、なんだか妙に、私の心に強く響きました。

世の中の様子は、どんどん変化していますが、人が大切にするものは、それほど変わらないものだと思います。たくさんの情報や欲望の渦の中で、本当に大切なものを忘れそうになる時代ですが、みなさんにとって、2004年もどうか良い年でありますように。





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